ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展
日時:2008年10月26日(日)
場所:宮城県美術館
まちなか美術講座での解説を聴いて、これは観たいと思い行って来ました。
入ってすぐ正面の巨大な油彩画「静物:虚栄(ヴァニタス)」に鳥肌が立つほどの恐さを感じました。
中央に描かれた天使は、地球儀、皇帝の肖像のカメオを持ち周りには、宝飾品、火の消えた蝋燭、砂時計そして不氣味な髑髏。
絵の中の静物「動かないもの」には、生きていることの儚(はかな)さ、名声は永遠に続かないことを暗示しているようです。
また、よく観るとひっそりと文字が書かれていて、これもメッセージの意味があり静物画の一つの特徴といえます。
今回、一番の注目作品は、日本初公開となるベラスケスの「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」です。
3歳の可愛らしい姿の絵ですが、顔が無表情で寂しさが伝わってきます。この絵は将来の夫に送られたもので、この時運命は決まっていました。王女は、15歳で結婚し22歳の若さでこの世を去っています。
この絵では、横に置いてある花やガラスの花瓶の微妙な光の輝きが、渋いピンク色のドレスを着た王女を引き立たせているように観えます。
75点の作品を観て、繊細な筆のタッチや、色彩の美しさや、大胆な構図には本当に驚きました。
また、静物画のモチーフに込められた意味を読み解く面白さには、改めて奥の深さを実感しました。
(仙台市泉区 H.M.)
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