第47回東北大学サイエンスカフェ
「旧石器時代へタイムスリップ! ~石器からわかるヒトの生活」
講師:阿子島 香 氏(東北大学大学院文学研究科 教授)
日時:2009年5月22日(金)
場所:せんだいメディアテーク
「遺跡は文字資料と違って何も語ってくれませんからね。考古学は想像力が鍵です」
阿子島先生はこう語るのです。私は歴史が好きなものですからこのイベントに参加してみました。テーマは、タイトルのごとく「石器や遺跡の状態からいかにして先人の生活を知るか」。ほんのわずかなキズやへこみ(「使用痕ポリッシュ」というらしい)から当時の人々が石器を何に使用していたかが判る、とのこと。まるで探偵のようだと思いました。しかしそこは科学です。複製石器を実際に動物の皮に突き刺す、チャートを作って比較するなど、研究が裏付けをしていました。そしてこうした地道な研究が積み重ねられた結果、今では遺跡全体を検証し、更には各地の遺跡を比較分析することで人類大移動の軌跡すら判明してきているそうです。氷河期、人類はたった一本だけ存在した氷のない道を通って新大陸へ、もう想像するだけで満腹でした。
ところで、このイベントには先生の講演の他にメインとして、テーブルごとのディスカッションがありました。参加者同士が先生や学生の方と一緒になって疑問を話し合うのです。
「石器を作るにも得手不得手があったはずだ。ならば専門職としての職人もいたのでは?」
「石器はどうやって作るのでしょうか?」
「トナカイはどうしていなくなってしまったの?」
さまざまな質問が出て、ああだこうだと大いに盛り上がりました。ただ聞くだけでなく、議論できるのは案外楽しいものです。最後は先生のあいさつで締めくくられましたが、それがまた印象的でした。
「考古学は我々がどこからきたのかを探る学問です。しかし同時に、我々がどこへいくのかを見つめなおす学問でもあるのです」
(仙台市宮城野区・男性 ごぼう)
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