先日、来賓としてある小学校の卒業式に参列しました。
式辞で校長先生が「ちょっとむずかしいことと思いますが、みなさんなら理解できるでしょう」と前置きして、人はそれぞれに違いがあり、まず違いを認めることが大事、そこから人間関係作りも始まる、というようなことを、哲学者の言葉も引用して話されました。
たしかに子どもにはちょっとむずかしめかな、保護者もピンと来てない感じかな、でも卒業生を大人として扱い、最後に大切なことをしっかり伝えているなあ、と感じながらお聴きしました。
つづいて、PTA会長の祝辞。お母さん会長の言葉は、一転してやわらかでほがらかな口調で、みんなへのお祝いを伝えています。そして最後に「みなさんにこの詩を送ります」と言って朗読したのが、金子みすずの「わたしと小鳥とすずと」。
「(前略)すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。」
まったく打ち合わせしてなかったそうですが、絶妙のコンビネーションです。
これで、子どもたちの理解もより深まったのではないでしょうか。
「学び」も、自分の考えに合うもの、近いものの方が受け入れやすく、読む本も傾向が固まってしまいがちですが、より多様な考えにあえて触れることも、深く学ぶためには必要かもしれません。
ということと合わせ、「深く、むずかしい内容をわかりやすく伝える」ということの妙についても考えさせられる体験となりました。
この4月、新たなステージを迎えるみなさんの、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
「まなびのめ」編集部 川又進
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