「名著への旅」を隔号で担当させていただいて何年もたちますが、お楽しみいただけていますでしょうか。毎回、どういう本が「まなびのめ」の読者のみなさまに喜ばれるのか、考えつつ選んでおります。
ここ数年、ちょこちょこ書評のお仕事をいただけるようになりました。海外の書籍の邦訳の書評しか依頼されたことがないのですが、これがなかなか難しいです。翻訳物となると、本の内容の評価もしなければなりませんし、翻訳の方針やクオリティにも言及しなければなりません。また、訳者の原書に対する理解についても考察する必要があります。つまり、原書の著者とも、訳者とも、書評の読者とも対話しなければならない、ということになります。これらのバランスの取り方に、いつも四苦八苦させられます。(ちなみに「名著への旅」を執筆するときは、毎回のテーマと「まなびのめ」の読者のみなさまの関心とをなるべくすり合わせるようにバランスをとりたいと心がけています。)
読書は書き手と読み手との対話です。書評にはそこに、書評の読み手が加わります。
「まなびのめ」が掲載している「学びイベント」も、基本的には講師と参加者との対話だと思います。そこで参加者の方々が参加体験記を書くと、参加者と同一イベントへの参加者・非参加者・講師・編集部などなど…へと対話の対象が広がっていくことでしょう。
誰かに向けて書くことで、どういう縁が広がるのか。イベントに参加したら、体験記を書いて対話を広げてみるのもまた、イベントの楽しみ方の一つではないかと思います。
「まなびのめ」編集部 寺田征也
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