編集部だより

“There is no way to the Peace. Peace is the way. ”

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“There is no way to the Peace. Peace is the way. ” 平和への道はない。平和が道なのだ。(マハトマ・ガンディー)

 先日、高校の大先輩である井上ひさし(故人)さんの『日本語教室』(新潮新書)を読んでいたら、途中、「スペイン語が国連公用語になった理由」という見出しが目にとまりました。そもそも英語以外に国連公用語がある(ちなみに、英語、フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、アラビア語だそうです)という認識もないくらいの無知さなのですが、読み進んでわかったその「理由」がかなり興味をひかれるものでした。

――――なぜ、国連公用語にスペイン語が入ってきたかといいますと、第二次世界大戦中、スペインは中立国だったのです。その代わりに、徹底的に戦っている枢軸国と連合国の間に立って、戦争によって生じる悲劇をスペインがカバーして歩いたのです。
 ・・・・・・スペインの仕事は、敵味方を問わず、世界中の捕虜収容所、強制収容所で、非人道的なことが行われていないかというのを見回ることでした。国際赤十字も関係ありますけど、何かそこで必要なものがあればそれを補うという、地味ながらも大事な仕事をしたのです。
 ・・・・・・そういうことを一所懸命やる国があるんですね、戦争の真っ最中でも。私は戦争には加わらない、しかし、あなた方がどうしても戦争をしたければ、われわれはちょっと穏やかに戦争をしてほしいと願うばかりです、とはいえ、戦争の結果、様々な不幸・不都合が生まれてくるでしょうから、私たちがそれを引き受けましょう、という立場、態度です。
 ・・・・・・そんなふうに、戦争によって生じてくる様々な不都合を、全部ボランティアで解消していくという仕事がある。・・・・・・
 スペイン語が戦後の国際連合の公用語に選ばれるには、以上のような理由もあったのです。――――(p46-50)

戦争中にそういう役割を担うこともできるのか、という新鮮な驚きを感じるとともに、日本は戦争放棄の国としていつもそういう立場でいれば格好いいのに、という単純な感想をもちました。井上さんもやはり「その道を、日本は選べばよいと思います。」と述べていました。

この度の東日本大震災における被災地では自衛隊員の方々が大変な活躍をされ、多くの被災者が本当に助かり、感謝の氣持ちを表しています。私なども頭が下がる一方です。そういう自衛隊員が一人として、他国に赴き殺したり殺されたりすることがないように願うばかりです。

さて、7月5日発行の「まなびのめ」紙版第13号「学びの庭におじゃまします」は、「平和」をテーマに、すでに研究者インタビューを終えたところです。
ご協力いただきました矢口洋生先生(仙台白百合女子大学)、大渕憲一先生(東北大学)にあらためて心より感謝申し上げます。
矢口先生からは「平和学・平和研究」の全般的なお話を伺い、大渕先生からはご専門の「社会心理学」からアプローチする「平和」の話をお聴きしましたが、今回もまた両先生ともに深い話が聴けました。先生方の想いもより伝わるようにと、現在、在仙屈指の敏腕ライター・大泉浩一さんが、記事原稿をとりまとめ中です。どうぞお楽しみに。

これまでも先生方のお話を伺うと、どんな研究分野であっても、かなり哲学的なところに通じるなあ、と感じていましたが、「平和」もしかりです。そしてそれは机上の「考え方」にとどまらせず、「よりよい生き方」を探求し実践していかねばならないことだな、と強く感じたところです。紙版発行後、読者のみなさまの心と行動の糧になれば幸いです。

「まなびのめ」編集部 川又進
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