第47回日本核医学会学術総会市民公開講座
「ポジトロン断層撮影(PET)がん診断とがん検診」
日時:2007年10月6日(土)14時~16時
場所:せんだいメディアテーク
11月の学術総会に先立ち、東北大学加齢研所長福田寛先生の司会で、「PETを使ったがん診断」(加齢研・井上先生)、「がん検診の評価」(県立がんセンター研究所・西野先生)、「PETがん検診の意義」(西台クリニック、順天堂大・宇野先生)の講演が行われました。市民向けということで概ねわかりやすい表現でお話いただきました。
多くの「がん」がブドウ糖をエネルギーとして多く消費する性質を利用し、ブドウ糖の類似体FDGを体内に注入し、FDGが身体のどの部分に多く集まるかを見るのがPETのがん診断の原理とのこと。転移や再発をより早く発見できたり、全身を見るので予想外のがんを発見できる利点がある一方、脳や腎臓、尿管、膀胱など元々がんがなくてもFDGが集まりやすい部位ではがんの発見が難しいなどの限界点も解説されました。
がん診断にPETを活用することは東北大学加齢研が先進的な研究を行ってきたこと、ただ基礎研究から臨床応用は米国の方が早かったことなどの話も伺えました。
参加者は60-70名ほどで年配の方がほとんどのようでしたが、誰にでも無関係の病氣とはいえないので、若年層にも興味をもってもらいたいと感じました。
(青葉区・前進)