編集部レポート

奥村土牛ー山﨑種二が愛した日本画の巨匠第2弾―

  • LINEで送る

奥村土牛―山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾―

日時:2021年11月13日(土)~2022年1月23日(日)
場所:山種美術館

 コロナが一時的に落ち着いていたころ(オミクロン株が流行する直前)に東京に行き、美術館などいくつかの施設を訪ねました。

 そのなかで、日本画専門の美術館である山種美術館(東京・広尾)がとくに氣に入りました。日本画に明るくないので、名前を聞いたことはあるような、程度だったのですが「美術館内のカフェで企画展と連動した和菓子を提供している」との情報を得て、主に食欲に突き動かされて初めて訪れました。

 山種証券(現:SMBC日興証券)とその創業者の山崎種二が蒐集したコレクションを展示する施設としてできたのが山種美術館ということで、コレクションの傾向に統一感があります。個人の好みでコレクションすると、まあ、そうなるでしょう。これがわたしの好みとも合致していたので、花より団子のはずが結果として花に見入ってしまうことになりました。

 そのときの企画展が「奥村土牛―山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾―」で、瀬戸内海の渦潮を描いた≪鳴門≫、醍醐寺の境内にある「太閤千代しだれ」を描いた≪醍醐≫など、あとで調べたら有名らしい代表作が展示されていました。代表作とされている作品は圧巻で印象に残りましたが、それ以外の小作品も魅力にあふれたものが多く、とくに動物はするどい観察眼で描かれていることがわかります。羽や毛の質感の表現が素敵でした。

奥村土牛 ≪兎≫ 山種美術館所蔵 (この作品のみ撮影OKでした)


 その後オミクロン株が流行してしまったため、また遠出しづらくなっていますが、いつか別の企画展にも行きたいと思っています。

 もちろん、当初の目的であった和菓子もしっかりといただきました。見た目も美しいですし、味もおいしかったです。

奥村土牛 ≪雪の山≫ をイメージした「冬の景色」


「まなびのめ」編集部 三上志穂

  • LINEで送る