<まちづくりの転換と防災コミュニティ>
■防災コミュニティと町内会
講師:松井 克浩 氏(新潟大学 教授)
■防災の思想~まちづくりと都市計画の転換にむけて
講師:似田貝香門 氏(東京大学 名誉教授)
日時:2009年3月4日(水)
場所:東北大学片平キャンパス さくらホール
犯罪や災害、福祉や食の安全・安心の危機が叫ばれています。今回は災害、特に防災に焦点を当てたセミナーでした。
今回のセミナーの参加者は、防災士の方、研究者、行政職員などかと思いますが、会場の95%は男性でした。女性は私を入れて5人程度。もったいないなと感じました。
というのも、セミナーの内容を紹介しますと、災害時には日ごろからその地域に住んでいる女性が、リーダーシップを発揮する場面があるとのこと。婦人会やコミセンなどに関わっている女性の力を無視できません。
地域コミュニティ内での防災活動は、無関心層に強制するわけにもいかず、さらに、地域内の日常的なつながりも薄れている中で、簡単にはいかない面もあると思います。けれども、地域に潜在しているさまざまな可能性をうまく見つければ、よりよい活動をしていけるはずだ、そんな希望を持ちました。
セミナーでも、地元住民が趣向をこらして防災活動をしている事例が紹介されています。災害は平等に人を襲うのではなく、災害時に避難できない人(非常に高齢である等)がいること。そういう人たちへの目配りが効いている事例もありました。
自分だけが良ければいいという価値観を持つ人は実は少数なのではないでしょうか。助けあいの精神を持つ人が多数であることを、阪神淡路大震災や新潟中越地震は明らかにしました。
助け合いの精神を持つ人が、でもどうやって助け合えばいいのか分からないと悩む。そんな時代なのだと痛感します。
(仙台市青葉区・女性 ゆき)