編集部だより

綴り、束ね、積み続けること。~樋口佳絵の世界~

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 在仙の画家、樋口佳絵さんの展示会が、青葉区大手町にあるGallery TURNAROUND(タナラン)で開催されているとの情報を聞きつけ、早速足を運んだ。
樋口佳絵さんの作品は、いつのころからかいつも氣になっている。あのちょっと「不氣味だけど可愛い」そして「不穏だけど穏やか」な雰囲氣が好きだ。と言ったらほめ言葉ととらえてもらえるか不安だが、孤独と自由が一体となった子どもたちの雰囲氣がたまらないのだ。生で見られるのなら欠かさず見に行きたいアーティストのひとりである。
 最近では、『82年生まれ、キム・ジヨン』で有名な韓国の作家チョ ナムジュの短編集『彼女の名前は』(筑摩書房)やトリイ・ヘイデンのノンフィクション『シーラと言う子』(早川書房)などの装画も担当されている。トリイ・ヘイデンの『シーラと言う子』は高校時代、夢中で読んだ本なので、そんな思い出深い本の表紙を地元のアーティストが手掛けていると思うとなんだか(馴れ馴れしくも)誇らしい氣持ちになる。今回はこれらの原画も展示されていて、とても見ごたえがあった。

 そんな作品も鑑賞できる場所があることが重要だ。
 Gallery TURNAROUND(タナラン)は2010年10月にオープンした現代美術を扱うギャラリーだが、方向音痴の私は何度訪れてもちょっと迷いがち(笑)。そろそろ迷わずたどり着きたい。(今回は迷わなかった!)
 この場所で存在を知ったアーティストも少なくない。最近では、仙台フォーラス7階ギャラリー「TURN ANOTHER ROUND(アナラン)」の運営もされているそうだ。そのうち、足を運びたい。
 東京や東北六県と比べても、仙台で芸術文化を楽しむのはなかなか物足りないところがある。(見たい展示や演劇、映画上映などもなぜか仙台を飛び越えて、盛岡や北海道へ行ってしまうという印象が強いのは私だけだろうか?)そんな環境で、タナランの存在は大きい。今後も期待を募らせながら、会場を後にする。
 樋口佳絵さんの個展「綴り、束ね、積み続けること。」は、7月4日(日)まで開催されている。ぜひ足を運んでみてほしい。
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樋口佳絵個展「綴り、束ね、積み続けること。」
https://kaehiguchi.work/
〇会期:2021.6.23水曜 ~ 7.4日曜 月曜休廊
〇時間:11:00~19:30、日曜~17:00迄、最終日~16:00迄
〇場所:Gallery TURNAROUND
   980-0805 仙台市青葉区大手町6-22久光ビル1階
   市営地下鉄東西線「大町西公園駅」より徒歩5分
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「まなびのめ」編集部 庄司 真希

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