編集部レポート

せんだい文学塾「小説を読むというテクニック」

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せんだい文学塾1月講座「小説を読むというテクニック」

講師:中条 省平 氏(文芸評論家・学習院大学教授)
日時:2020年1月25日(土)15:30開場 16:00~18:00
場所:仙台文学館

 先日、久しぶりにせんだい文学塾に参加してきました!
 
 せんだい文学塾は、(ほぼ)毎月1回、仙台文学館を会場に開催されている文学講座です。

(以下、HPからの引用ですが)せんだい文学塾の前身は、2007年にスタートした市民向け公開講座「小説家・ライター講座」(主催は山形市にある東北芸術工科大学)。2009年度をもって主催者の東北芸術工科大学がカリキュラムを終了したため、2010年度より受講生有志の自主運営で、「せんだい文学塾」として再スタートしたそうです。

 毎回著名な作家さんがゲスト講師として来仙し、前半は、事前に提出のあった受講生の作品の中から選ばれた創作作品を合評し、後半は講座アドバイザーを務める文芸評論家の池上冬樹さんとゲスト講師のトークショーという形式になっています。これまで、角田光代さん、三浦しをんさん、江國香織さん、中村文則さんなど豪華な顔ぶれが登壇されています。

 今回の講師は、文芸評論家、漫画・映画評論家、学習院大学教授の中条省平さんです。

 せんだい文学塾の常連講師で辛口と評判(?!)の方。作品を読まれる受講生には、予め、どんな批評を受けても大丈夫か覚悟を問われるそうです。

 この日はバラエティ豊かな三作品が取り上げられましたが、プロの方が一語一語こんなに丁寧に読んでくれることに感動を覚えました。

 「読者には、(本来)読む義理も義務もない。そういう人たちにどうやって読ませるかが重要」と言う中条さんの言葉がとても印象に残っています。「そのためには、極力無駄を省く。よほど自信がなければ、“比喩”は使わない」というお話も興味深かったです。

 後半のトークショーでは、中条さんが最近、お勧めする映画や漫画、小説などのお話を存分に聞かせていただきました。講座終了後にはサイン会もあり、本好き人間には至福の時間でした。

 次回は4月25日(土)。仙台市在住で、直木賞作家の熊谷達也さんが講師です。ご興味のある方はぜひ参加してみてください。

〈せんだい文学塾 公式サイトはこちら〉

「まなびのめ」編集部 庄司真希

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