参加体験記

蝦夷 ─古代エミシと律令国家─

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東北歴史博物館開館20周年記念・
宮城県多賀城跡調査研究所設立50周年記念特別展
蝦夷 ─古代エミシと律令国家─

日時:2019年9月21日(土)~11月24日(日)
場所:東北歴史博物館 特別展示室

 国府多賀城とは因縁浅からぬ関係にある「蝦夷」。私たち東北人、ひいては日本人というもののアイデンティティにも連なる存在。
 今回は、特に古代の製鉄・鍛冶、刀剣類、アイヌとの関わりなどについて見聞を広めたいと思い観覧しました。この9月に、『蝦夷の刀』といわれた「蕨手刀(わらびてとう)」について知り得たので、これも見たいものの一つでした。写真左に出ている、柄が早蕨に似ている刀です。直接の解説は出ていませんでしたが、アイヌがこのような刀を上着の下にぶら下げて所持していた、という説もあるようです。これら武器や農耕具を供給するための、製鉄炉跡の遺物も興味深いものでした。
 土器づくりにおいては、この頃から既にロクロも使用されており、青森県の遺跡から回転盤が展示されていました。衣食住や儀礼・祭祀に関する展示の数々は、思いの外豊かで高い文化と生活を有していたとの印象を強く持ちました。
 抵抗や軋轢を繰り返しながら、天皇を中心とする強大な律令国家へと取り込まれていった蝦夷。ここに見る生活と精神と文化の跡を目の当たりにして、私たち東北人の血の中に、脈々と受け継がれてきた蝦夷魂とも呼ぶべき矜持について、深く、かつ、愛おしく思いを馳せたい氣持ちにさせられました。


「まなびのめ」編集部 佐藤 曜

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