編集部レポート

まなべる! 映える! 新世界『透明標本』展

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まなべる! 映える! 新世界『透明標本』展

日時:2019年7月13日(土)~ 8月25日(日)
場所:TFUギャラリーミニモリ(仙台駅東口キャンパス)

 透明標本というと、この展覧会のポスターにもあったような美しい印象がありますが、入り口から入ってすぐ「透明標本ができるまで」の映像があり、美しさの裏には地道な作業があることがわかりました。閉じた状態の魚のヒレをひとつひとつ丁寧に広げて虫ピンで整え、薬品で処理するとタンパク質が固まり、虫ピンを外しても形状を保つことができるそうです。軟骨を青く染める薬液に浸けた後、酵素でタンパク質を分解し、硬骨を赤紫色に染める薬液に浸し、さらに薬液で筋肉を透明にして、残った鱗や肉を取り除く仕上げ作業。最後まで細かい作業の連続でした。なんとなく、ひとつの染液で青くなる部分と赤くなる部分がある(リトマス紙のイメージ)のかと思っていたのですが、硬骨と軟骨とで別の染液を使うのですね。

 展示パネルに生き物の分類や骨格の説明もありましたが、パネル付近は混雑していてじっくり読むことはできませんでした。それでも最初に映像を見ていたおかけで、ハリセンボンのハリ部分やコバンザメの吸盤部分は赤くなっているから硬骨だ、カエルの背骨は意外と太い、亀の甲羅は透明になっているから骨ではないらしい、イカやタコなどの軟体動物のブースは青一色だな、鳥類は成長するにつれて青い部分より赤い部分が増えていくな、など透明標本を見て様々なことに氣付けました。

 かなり親子連れが多く、大人から子どもまで楽しめて夏休みに最適なイベントだと感じました。写真撮影OKなのも嬉しい要素ですね。

「まなびのめ」編集部 三上志穂

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