縄文人の心と形
講師:小杉 康 氏(北海道大学大学院 教授)
日時:平成24年1月22日(日)13:30-15:00
場所:仙台市縄文の森広場 体験活動室
駐車場へ車を止めて、前日の雪で一面真っ白になった縄文の森広場へ階段を上がって行くと、復元された3軒ある真ん中の竪穴住居から煙りが立ちのぼっていて、「えっ?」一瞬タイムスリップしたかのよう……足早に近づいて思わず中を覗き見してしまいました。縄文人?……「何してるんですか?」声をかけて聞いてみると、「害虫駆除にもなるし、湿気で腐ってしまわないように火を焚いて乾燥させているんです。」とボランティアスタッフの方が作業をされている処でした。(縄文人スタイルで作業してて欲しかったなぁ…(笑))
教室へ入ると70名程の満員状態で空席は1、2席でした。館長の話で講師は縄文学の第一人者と紹介されたせいか、聴く側も力の入れ様が違うようです。
「縄文人の心と形」という演題で、10万年前の人類の大脳の急速な進化が、土偶の出土状態から推測できること。土器の文様から人と動物との互酬的な関係が理解でき、また器の突起した飾りの位置から儀礼の過程までも見えてくる。等々……興味津々で90分が「あっ!」という間でした。
そして、人が動物を殺して食べることは仕方のないことだが、鹿を撃ったら痛快?そんな快楽のための狩猟であってはならない!……と小杉氏は宮沢賢治の「注文の多い料理店」「よだかの星」2作を紹介し、人間社会への警鐘とした。
(仙台市太白区 山猫)