参加体験記

第14回 がん市民医学講座

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第14回 がん市民医学講座

主催:仙台医療センター・地域連携室
日時:平成30年9月29日(土)
場所:仙台サンプラザホテル3階

構成は3部構成になっており、1部は「内科より乳ガン」2部「外科にみる肺がん」3部「がん登録制度」という腫瘍科目と連携室からの治療と社会復帰が主な主幹テーマだった。

特に興味を引かれた「肺がん領域」項目を大別するとこのような感じでした。

【薬物療法】
①ガン細胞の変異が遺伝子由来かそうでないか?
②バイオマーカーの有用性(効果予測因子の測定)
③分子標的薬と標準薬物使い分けと併用
④持続投与(メンテナンス療法)
⑤補助化学療法

●外科領域に関しては、70年代以降の確立された術式が現行でもスタンダードなんだそうですよ!

しかし薬と切った張ったで、がんというものはなおる人ばかりではありません。持続的治療には薬剤師やコメディカル部門、連携室、緩和医療、在宅などの本当の繋がりが必要のようです。

それに関して、私的に感じるリアルの凸凹な不具合の一例をかこうと思います。

【ベッドサイドに薬剤師が訪ねる・臨床薬剤師は本当に普及しているものか】

欧米で発祥した「薬剤師不要論」に対し、積極的に患者のベッドサイドで服薬指導や相談に乗る「臨床薬剤師」という概念が日本でも起こりつつあります。欧米では当初、患者さんのためというよりは薬の仕事を機械にとられた形になってしまったからだ。これが「袋にハサミいれてるならmedicine asist(調剤助手)で充分」と欧米では揶揄される所以である。

最近は凄いもので「処方せん入力」→「ピッキング(バナナとかお菓子の中が見える自販機みたいなのを想像してください)」→「調製(数を数える、一包化等)」→「薬袋封入(なんとラベル印字やシール貼り付けまで出来る!)」まで調剤マシーンが一括でやってくれるので、在庫が減ってきたときの棚だし位しか、ここはもう用事がないのだ。

水剤、注射、散剤、外用薬(ジェル剤は氣泡を作らないように入れるのが職人技の見せ所)は従来通りだが、調剤しなくてもいいように製薬会社が生食等とカートリッジをセットにした商品に切り替わったりしてるものもありで、いよいよ手間いらずとなってきている。

そういえば某病院で、散剤(粉薬)の調剤でこんなアクシデントがあった。びらんか胃潰瘍疑いの入院患者がストレス胃痛であった。痛みがひどく「この薬ではない」と訴えてるのに(この場合胃粘膜増強とh2ブロッカーかプロトポンプ阻害が適当)医師が驚きの健胃薬をオーダーしていた、しかも規定の3倍量でオーダー。

明らかに誤薬の[疑義照会]が必要なのにもかかわらず、肝心の薬剤師も看護師も知らんぷりな上、服薬させる最も下の看護婦さんに至っては「とにかく全部飲んで、困るから。だって先生が効くものをお出ししてるわけだし」という王様奴隷事件があった。

なので現行は到底「薬剤師は医師と同等、連携を重視」とは思えない。薬理学を持って医師のチョイスにダメ出しなどは、余程の仲でもなければ通常業務ではあり得ない、としか言いようがない。

まして大病院に仕事をもらう門前薬局が医師の決定処方におもむろに受話器をあげ、電話で疑義照会なんてしてくれるとは思えない。

「助手で充分」という冷やかし論を覆す為に誕生した「臨床薬剤師」は果たしてどこまで患者を助けてくれるのか? また、続々と新薬を持ってくる営業スペシャリストのMRにどんなことを投げ掛けるのか? 今後の展開が氣になる仕事です。連携というものは、体裁だけでは回らない。でも、患者は実験箱ではないのです。

(取材、構成  zilch artifact)

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