参加体験記

生命を捉えなおす~動的平衡の視点から~

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東北大学艮陵同窓会特別講演会
「生命を捉えなおす~動的平衡の視点から~」

講師:福岡 伸一 氏(青山学院大学 理工学部 教授・生物学者)
日時:2015年5月16日(土)16:00~17:00
場所:勝山館

 「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」という『方丈記』の書き出しが想起される。人間の身体も細胞レベル、分子レベルで見れば、常に入れかわりがあり、消化管などは3日ほどで、全身でも1年ほどでほとんどの細胞が新しくなっている。「お変わりありませんか」という社交辞令には、「変わりありまくりです」と答えるのが本当なのだとか。
 頑なに「自分を変えること」を拒もうとしている人がいたら、「そんなに意地を張っても、今もあなたは変わっているのですよ(細胞レベルでは)。ふふっ」と、ほくそ笑むことにしよう。
 昆虫少年だった氏が、そこから生物学者へ進む道筋に違和感はないが、一方で顕微鏡の歴史をたどる中で画家・フェルメールへの興味につながり、リ・クリエイト技術を駆使した光の王国展の監修をするまでにのめり込むあり方も研究者の資質に必要なのかと思わされる。
 趣味が高じてここまでくると、フェルメールフリークには避けては通れない「マウリッツハイス美術館」からこんなご褒美がもらえた、という美術館リニューアルの際のプロモーション映像が披露され、講演は幕を閉じた。
https://www.youtube.com/watch?v=vPCNDUs_Wrk

 研究と趣味との「面白味」を余すところなく伝えられた小一時間であった。

(仙台市若林区 不易流行)

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