編集部だより

本と私

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 年末が近づいて来ましたね。今年の初め、資格を10個取る!と意氣込みを発表しましたが、結果4回ほど資格試験に落ち、取れた資格はありませんでした。うーん。予定の立て方が甘かったですね……。受ける資格の難易度を考えず、直前勉強ばっかりだったので「一つ一つにもっと向き合わねば」と反省しています。社会人入学をした短大の単位を取ることで精いっぱいでした。その結果、現在通っている短大の経営管理コースを予定通り来年の9月に卒業出来そうなので、いまの大学に3年次編入をしようと思っています。経営・心理マネジメント・ファイナンシャルプランナーのどのコースで学ぶか迷っている最中です。

 さて、会社の大掃除の後に、家の本棚を整理しました。天井まである大きな本棚をもう一つ購入し、ギュウギュウに詰めた本や机の上に乱雑に置いていた本を整理したところ、買ったばかりの本棚もほとんど埋まってしまいました。デザインの本、Webの本、大学の教科書(ほとんど経営の本です)、資格のテキスト、画集、あまり使ってない家事の本…。大体が会社に入社してから買い込んで乱読した本だったので「随分読んだなぁ」と感慨にふけってしまいました。

 そこからまた蔵書整理をして、何氣なく新潮文庫から出ている「真鍋博のプラネタリウム―星新一の挿絵たち」を手に取ったとき、「自分は本を好きだ」と感じた経験を思い出しました。幼稚園や小学生の頃、石巻の近くにある母方の祖父母の家へよく通っていました。祖父は中学校の校長をしており、教育関係の古びた本が廊下にびっしりと並んでいたのを覚えています。その中で何冊か読めそうな本を抱え、天氣の良い日に縁側でまどろんでいると、エヌ氏やボッコちゃんに話しかけ、恐竜や宇宙船に乗っていました。氣付くとタオルケットがかかっていて、寝ぼけまなこで本を手に取り、「文字って活き活きしてるんだなぁ」とボンヤリ感じたのを覚えています。

 昨年の秋に祖父が亡くなり、実家も取り壊したので本棚も縁側も無くなってしまいました。それでも天氣の良い日の日差しや、図書館にいるとその時の「本に囲まれて幸せだった」感覚を思い出します。中身とちゃんと向かい合っているか?と言われたら自信がないので、本の装丁や雰囲氣だけではなく、来年こそは文章をもっと受け容れられる1年にしたいです。

「まなびのめ」編集部 小塙 理恵子
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